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自律神経調整と迷走神経調整の違いは?

  • yamanehari770
  • 5月31日
  • 読了時間: 5分

更新日:6月6日


「自律神経調整」と「迷走神経調整」は、密接に関連していますが、その指す範囲とアプローチの仕方に違いがあります。

自律神経とは

まず、「自律神経」について理解することが重要です。 自律神経は、私たちの意識とは関係なく、体の生命活動を自動的にコントロールしている神経系です。具体的には、心臓の動き、呼吸、消化、体温調節、血圧などを調整しています。自律神経は、以下の2つの相反する神経から成り立っています。

  • 交感神経: 体を活動的、緊張させる方向に働きます(例:心拍数増加、血管収縮、消化活動の抑制)。

  • 副交感神経: 体をリラックスさせ、休息、回復させる方向に働きます(例:心拍数低下、血管拡張、消化活動の促進)。

この2つの神経がバランスを取りながら働くことで、体の機能を適切に保っています。このバランスが崩れると、めまい、頭痛、肩こり、不眠、消化不良、精神的な不調など、さまざまな「自律神経失調症」と呼ばれる症状が現れます。

迷走神経とは

次に、「迷走神経」についてです。 迷走神経は、12対ある脳神経の一つで、脳幹から出て、心臓、肺、消化器など、胸部から腹部にかけての広範囲な内臓に分布している非常に長い神経です。その名の通り「迷走」するように体中を巡っています。

迷走神経は、副交感神経の主要な神経であり、内臓の働きや情動に深く関わっています。具体的には、心拍数の低下、血圧の調整、消化管の運動促進、炎症の抑制など、体をリラックスさせ、回復させる役割を担っています。近年では、メンタルヘルスとの関連も注目されており、迷走神経の活動を整えることで、精神的な安定やストレス軽減につながることが示唆されています。

自律神経調整と迷走神経調整の違い

上記の定義を踏まえると、両者の違いは以下のようになります。

  1. 概念の範囲:

    • 自律神経調整: 広範な概念であり、交感神経と副交感神経の両方のバランスを整えることを指します。自律神経全体の調和を図るためのアプローチ全般を意味します。

    • 迷走神経調整: 自律神経の一部である副交感神経の中でも、特に主要な役割を担う「迷走神経」に特化した調整を指します。迷走神経の活動を高めることで、副交感神経優位の状態を作り出すことを目的とします。

  2. アプローチの焦点:

    • 自律神経調整: 生活習慣(食事、運動、睡眠)、ストレス管理、鍼灸、整体、薬物療法など、多岐にわたる方法で、交感神経と副交感神経のバランス全体を改善しようとします。

    • 迷走神経調整: 迷走神経に直接的または間接的に働きかけることで、迷走神経の活性を高めることに焦点を当てます。具体的な方法としては、深呼吸(特に腹式呼吸)、ヨガ、瞑想、マッサージ(首や耳の後ろ)、迷走神経刺激療法(VNS: 医療機器による電気刺激)などがあります。迷走神経を刺激することで、副交感神経の働きを促進し、リラックス効果や炎症抑制効果などを引き出します。

まとめると:

自律神経調整は、体の自動的な機能を司る神経系全体のバランスを整えることです。 迷走神経調整は、その自律神経の中でも特にリラックスや回復に重要な役割を果たす迷走神経に焦点を当て、その働きを活性化させることで、結果的に自律神経のバランスを副交感神経優位に傾けることを目指すアプローチと言えます。

迷走神経は自律神経の副交感神経の約75%を占めるとも言われるため、迷走神経を調整することは、自律神経全体、特に副交感神経の働きを大きく改善することに直結すると考えられます。


自律神経調整と迷走神経調整の比較

項目

自律神経調整

迷走神経調整

概念の範囲

広範な概念。交感神経と副交感神経の両方のバランスを整えること。

自律神経の一部である迷走神経に特化した調整。迷走神経の活動を高めることを目的とする。

目的

自律神経全体のバランスを改善し、身体機能の調和を図る。

迷走神経の活動を高めることで、副交感神経優位の状態を作り出し、リラックス効果や炎症抑制などを促す。

アプローチの焦点

交感神経と副交感神経の両方に働きかける。生活習慣の改善、ストレス管理、鍼灸、整体、薬物療法など、多岐にわたる。

主に迷走神経に直接的・間接的に働きかける。深呼吸(腹式呼吸)、ヨガ、瞑想、マッサージ、迷走神経刺激療法など。

期待される効果

自律神経失調症の症状改善、心身の安定、全体的な健康増進。

ストレス軽減、不安の緩和、心拍数の安定、消化器機能の改善、炎症の抑制、精神的安定。

簡単に言うと、**自律神経調整は「全体的なバランス」**を見るのに対し、迷走神経調整は「副交感神経の要である迷走神経」に焦点を当てる、という違いがあります。迷走神経を調整することは、自律神経調整における副交感神経の働きを強化する、非常に効果的なアプローチの一つと言えます。


当院では耳介療法や、左耳の電気パルス(taVNS(経皮的耳介迷走神経刺激)療法)などで迷走神経調整をしています。

 taVNS(経皮的耳介迷走神経刺激)療法
taVNS(経皮的耳介迷走神経刺激)療法

自律神経のバランス、特に交感神経の過緊張を緩和することを目的として

星状神経節近傍レーザー照射も行っています。


星状神経節近傍レーザー照射
星状神経節近傍レーザー照射

セルフより有効な場合があります。いつでもご相談にのります。
















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